妖怪「さがり」って全然イメージがわかないけど馬の妖怪らしい。その正体は

「さがり」という妖怪は、妖怪の中ではあまり有名ではありませんが、意外と身近なところに出没するかもしれません。危害を加えてくることはなさそうですが、遭遇するとかなり驚かされる妖怪なので知っておくとよいかもしれませんよ。

妖怪「さがり」とは

「さがり」とは、岡山県等に伝わる日本の妖怪の一種のこと。馬の首だけの姿をしていて、古い柿の木やエノキなどの木の枝にぶら下がっている妖怪です。

たまに「ヒンヒーン」と鳴き声をあげたりして夜道を歩いている人を脅かしたりするらしいですよ。

「さがり」の正体は、道中、病気で死んだ馬の霊が木に宿ったものだといわれており、これを目にした者は熱病を患ってしまうとして、人々から恐れられていたということです。

「さがり」の伝説

岡山県の言い伝えによると、ある夜、男が道を歩いていると、道端に一本の古いエノキの木があって、風もないのに木の枝が揺れているのに気づきました。男が不思議に思って見上げてみたところ、なんと枝に馬の首だけがぶら下がっており、口をあけて「ヒ、ヒーン」といなないたということです。

また、福島県でも同じような言い伝えがありますが、山道に現れたというさがりは、道中で病気になって死んだ馬の霊が木に宿ったものだといわれています。

水木しげるの「さがり」

馬の頭から腕が生えた「さがり」のデザインは、水木しげる氏のもので、彼の著書である『妖怪大図解』によると、さがりはヒノキの木の下で「馬と大蛸と武士」が闘った末、勝負がつかずにからみ合ったまま長い年月を経て、妖怪になったものだと記されています。

全体のフォルムと左目は馬、腕と腕の目は人、右目と顔中央の吸盤はタコ、というように、各部にその名残とされる部位が描かれていて、水木氏の創作が加わったハイブリッドな「さがり」のルックスに魅了されちゃいます。

まとめ

夜、木を見上げたら、枝の先に馬の首がぶら下がっていた・・・!それだけでも怖いのに、口が開いてヒヒーンなんていななかれたらそれこそ馬よりも速く走って逃げてしまいますよね!夜道で木を見上げるのが怖くなっちゃいそうです!

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